共通テストが終わり、いよいよ個別試験へ

オールラウンド渡辺です。

 

共通テストが終わって約一週間が経ち、受験生たちもいよいよ私立試験や国公立二次試験に向けた準備段階に入っています。

 

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今年は初の共通テストということで、どんな難易度になるのか、僕自身もいつも以上に大変心配でした。

 

例年通り、大手予備校で問題速報が出てすぐに英数国を解いてみましたが、それぞれの感触は以下の通りでした。

 

『国語』は、古文がやたらと難易度が高かった(一次試験レベルにしては解答根拠となるヒントが少なすぎる印象だった)が、その他は特に難化しているようには感じませんでした。

 

『数学IIB』は、センター試験のカラーとは違う問題様式でしたが、「あからさまに簡単な問題」や、「一見難しそうに見えるものの文章を注意深く読めばわりと誘導で容易に解けてしまう問題」といった「易問よりの問題」が多かった印象で、「思考力・判断力よりも、逆に基礎知識と計算力の方が必要な試験になっていないか?」といった印象を感じました。

ただし、第1問[2]のように柔軟な考え方を問うような「良い難問」もあったので、「易問よりの問題」はあくまで平均点が大きく下がらないようにするための工夫だったのかも知れません。

しかし、受験生たちが傾向をつかむ来年以降は徐々に「良い難問」の比率が上がっていくと予想されます。

 

『数学IA』は第一問と第二問が主に新しくなったエリアで、従来のセンター試験の演習をある程度してきている人もここの対策を十分にしているかどうかで点数に大きく差が出るように感じました。

第3問以降は例年通りと言えば例年通りの印象でした。

 

あと、「数学IA&IIB」に関して「共通テストが改悪になっているのでは、、?」と感じた部分ですが、問題が細切れになっておらずむしろ長く連動している形が増えたように感じました。

かりに連動問題の最初の計算が間違った場合に、それ以降の「解き方」がいくら合っていてもそれらの数字が「すべてズレている」という理由だけで大きく失点してしまうので、計算間違いのせいで「思考力・判断力」を正しく評価できない形になっているのは残念に感じました。

オールラウンドの受験生でも、数学IIBでは83点を取った数学の得意な生徒が、数学IAでは第4問(確率)で最初の計算を間違えたために全問記入できたにもかかわらず20点近く落としてしまいました。

 

『英語』は、英数国の中ではやはり一番レベルが上がった印象で、もちろん難易度も少し上がっていますが何よりも「時間に対する分量」が各段に上がったため、時間に余裕さえあれば起こさないようなイージーミスをしてしまいやすくなる点からも、だいぶ高得点を取りにくい形に変えたなという印象を受けました。

使われる英語もセンター試験に比べて各段に実用的な表現が増えているので、もし今後もこのレベルの試験がスタンダードになって受験生たちもこのレベルに慣れていくのだとしたら、国際的に見た日本人の英語レベルはかなり良くなっていくのではないかと感じました。

 

 

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センター試験が難化した昨年と同様、今年のオールラウンドの受験生たちも先週いざ試験会場へと向かい科目全体的に難化した試験を受けて、「満足のいく結果が出せた!」という手ごたえを感じた受験生は残念ながら多くありませんでした。

 

が、実際のところは8人中5人が何かしらの科目で「本番で自己ベスト」を取るなど、イレギュラー問題にペースを乱されても落ち着いて7割以上の点数をいくつか出せており(具体的な成績は本文末尾参照)、何よりも「これからの個別試験で得点アップに必要な力」が今年の受験生たちにもついてきているので、「今年の受験生も、1~2月で急激に力を伸ばし合格を勝ち取ったこれまでの塾生たちに決して劣らない力や可能性を十分にもっている」と信じ、これからオールラウンドの受験生たちが受験する各大学で一つでも多くの合格をつかみとれるよう、今年度も最終段階のサポートをしていこうと思います!

 

 

【科目別、2021年共通テストで7割以上得点者】

 

 

『国語』

172点(86%)

 

 

『英語(リーディング)』

81点(81%)

 

 

『数学IA』

84点(84%)

 

 

  『数学IIB』

97点(97%) 

86点(86%)

83点(83%)

73点(73%)

 

 

『日本史』

79点(79%)

 

 

  『物理』

82点(82%) 

 

 

『化学』

71点(71%)

 

 

『地理B』

81点(81%)