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(解説:数学、平面ベクトル)高2も各自頑張っている!

 

オールラウンド渡辺です。

 

昨日、高3生のK君から高校の休み明けテストについて「数学と国語が、明らかに夏休み前に比べてできるようになっていた」という嬉しい報告がありました。

 

夏休みに「日割りのスケジュール表」を作成して一番効果を感じてくれた彼なので、実際のテストで自分の力が上がったということを実感できたようで、とても嬉しかったです。

 

反面、英語はまだ伸びた実感を強く感じなかったということで、9月は特に英語を重点的に鍛えていく予定です。

 

浪人生のH君は、昨日に予定通りSVOCや句・節といった「長文の正確な分解方法」を改めて解説しましたが、とくに句・節がどのようにして「副詞句・節」や「形容詞句・節」に分類されるのかがこれまでよく分かっていなかったようで、それが今回非常によく理解できたとのことでした。

 

実際に少し長めの練習問題を訳させてみましたが、雰囲気に任せて訳していたときに比べ、写真の通りかなり正確に訳せるようになってきたと思います。

 

その後のセンター形式の問題集でも何度か質問がありましたが、上記の分解法を意識した質問になっていて、彼に必要な知識がさっそく身についてき始めたように思いますので、しばらくは細かく分解法のサポートを行っていこうと思います。

 

彼の今日の授業は数学の平面ベクトルの続きでしたが、これまで数学をだいぶ鍛え上げてきただけあって、非常に良い質問を受けました。

 

|GPベクトル|の2乗 = | AGベクトル|の2乗

 

⇔ |GPベクトル| = | AGベクトル|

 

※||←は「絶対値」の記号

 

という上記の流れについて、彼から

 

「2乗同士の式(上段)から2乗を外した次の式(下段)に移るとき、次の式(下段)は絶対値を外さないのですか?」

 

という質問でしたが、たしかにこれまでの単元だったら2乗同士だったものを次式で両辺平方した場合には絶対値を外すことの方が多い印象なので、違和感があったのかも知れません。

 

今回の場合は、もともとの問題が

 

「APベクトル×BPベクトル + BPベクトル×CPベクトル + CPベクトル×APベクトル = 0」

 

を計算するという問題であったところにポイントがあります。

 

そもそもベクトルというものは、「長さ」だけでなく「向き」も考慮に入れた量のことを指します。

 

しかしこのベクトルは、「絶対値」の中に入ったり、ベクトル同士で掛け算をすると(このようにベクトル同士で掛け算したものを「内積」と言います)、「向き」の成分を失い普通の「数値」に変わってしまいます。

 

※とくに内積については、それがただの「数値」だと理解せずに「ベクトルと同じ『向き』をもったもの」と思ってしまう人が、少なくありません。僕も現役時代はよく分かっておりませんでした。。

 

ということで、先ほどの問題を見てみると、左辺はすべて「ベクトル同士を掛け算したもの(=「向き」をもたない普通の数値)」が足されているだけなので、初めから「向き」をもたない普通の「数値」の計算だけをしていることになります。

 

ここまでの前提があってようやくH君の質問の解説になるのですが、上段の「2乗の式」を下段の「2乗を取った式」にする際に「絶対値」を取り外してしまうと、これまで一切扱ってこなかった「向き」の成分が急に出てくることになります。

 

これまではあくまでも「向き」を無視した「長さ」や「数値」だけが一緒だっただけで、もしかしたら「向き」は左辺と右辺では違うかも知れないのです。

(実際、違うことの方が多い)

 

以上の理由から、ベクトルという「向き」ももった特殊なものを扱う場合、「向き」を意識して「絶対値を外してもいいのかどうか」を考える必要があり、今回のように「向き」に触れずに計算してきたものに関してはよっぽど問題文に「同じ向き」だと分かる文章でも書かれていない限り「絶対値」を外してはいけない、という結論に至るわけです。

 

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今日は高2生の授業もあり、

 

数学: 数列(群数列、確率漸化式)、積分(偶関数・奇関数)、平面ベクトル(三角比を用いた面積の公式の証明)

 

英語: 自動詞・他動詞、関係代名詞・関係副詞、None the 比較級、remainの使い方

 

などを扱いました。

 

「英語が苦手なので、10月の全国模試で英語の文法問題をできるだけ高得点とれるようにしたい」と申し出たH君にはH君と保護者の了承のもと、今日から「満点を取るまで帰れないテスト」を実施し、文法問題に必要な知識を模試までに数周演習することを予定しています。

 

今日も関係代名詞・副詞関係で「which, what, that, where, when」などを集めた問題や「自動詞・他動詞」など紛らわしい問題を50~60問用意したので、真剣に覚えて満点を取らなければ夜中になっても朝になっても帰れないというルールで本人も初めは圧倒されていましたが、さすが集中したときの吸収力は塾内でもトップレベルだけあり、授業終盤での最初テストで7問ミス。すぐに間違えた7問を復習して再テストで1問ミスにまで減らし、そのまま続けて再々テストで全問正解を達成しました。

 

けして楽な量でもなければレベルもセンター試験レベルの問題オンリーだったので、彼のポテンシャルの高さに改めて驚かされましたが、今回は数周してシッカリと定着させる必要があるため、この調子で継続させていきたいと思います。

 

Y君は、一昨日は「苦手な数学で初の校内平均超え」という快挙のインパクトが強くてつい見逃してしまいましたが、全国模試でも国語と英語が初めて共に偏差値60前後を獲得しており、非常に良い流れができています。

 

今日も積分の問題をよく理解できていて、「今月の学校のテストでは積分の方でまた学年の平均を上回りたい」とやる気を見せていたので、その目標を達成すべくサポートしていきたいと思います。

 

K君は、2週間ほど前に教えた「単語等の効果的な暗記法(前回の記事参照)」を非常に丁寧にこなしていて、塾の英単語テストで基本的に満点を取るようになっただけにとどまらず、高校での日本史のミニテストや古文のテスト等でも夏休みが明けてからずっと、これまでにないほどの高得点を出し続けているということでした。

 

 

暗記が得意になって自力で基礎力づくりを早い段階で終えられると、それだけ早く受験期の応用問題の解説を吸収していけるようになるので、この調子で暗記作業も楽しんでいってほしいと思います。