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(解説:ハイレベル現代文)知的スタミナは基礎知識量にあり。

オールラウンド渡辺です。

今日は土曜で通常授業のない日でしたが、引き続きテスト週間ということで高1・2年はほぼ全員が自習に来てテスト対策に励んでおりました。

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高3生は、引き続き記述現代文(評論)を3題行いました。
(選択6問、脱落文補充1問、語句抜き出し2問、60~100字記述2問)

今日も、塾でメインに解説したこの「現代文」に関して僕が思うことを、下記にて書いてみたいと思います。

まず、「現代文の記述問題では、どういう力が必要となるか」に関して僕が一番大事にしている大目標は、「一般的な小学生や中学生が聞いても理解できるように、できるだけ分かりやすい形にして説明する」です。

この大目標を達成するためには、元々の難しい文章を丁寧に分解・解釈しなければなりません。
(そもそも自分が理解できていないものを他人に分かりやすく説明することはできないため)

ということで、前提条件としてもちろん日本語であれ単語の意味を正確に覚える必要もありますが、単語の意味を覚え、以前に投稿したような各問題(理由説明・言い換え・対比など)の解答手順などを身につければ、基本的には長い文であっても中心論旨を短く正確に分かりやすく書きかえることができるようになります。

・どこが対比になっているのか。
・メインの主張とサブの諸主張(サブの諸主張に共通する主張が、メインの主張)がそれぞれ何なのか。
・作者のみが使う難しいオリジナル造語などの正確な意味は何なのか。(具体例などを頼りにする)

などを書き込みながら難しい文章を丁寧に分解し、一般的な小学生や中学生が聞いても理解できるような平易な表現に書き換えることができれば、現代文の記述問題に対するメインの力は完成します。

記述問題の場合、「短い字数で答えなければならない問題」もありますが、これはあくまで上に挙げたメインの力がまずできてから、順番としてはその上で身につけるべきサブの力だと僕は考えております。
というのも、もしメインの力がついており、たとえ長々と解答してしまっても書くべきポイントさえしっかりと過不足なく捉えられていれば、その字数を減らすサブの力はメインの力に比べればより単純でより機械的な作業テクニックだと言えるからです。
逆に言うと、いくら文法的に完璧な短い文ができていても、メインの力がついておらず解答すべきポイントが的確に捉えられなければいわゆる「頭打ち」となってしまい、一定ライン以上の成績を取ることが難しくなります。

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いま必死に現代文の実力を上げようと頑張っている彼にも、いろいろと具体的な戦術だけでなく上記のような大局的な戦略などについても解説をしています。

彼も最初のうちこそ「1つ前の文章は頭にスーッと入ったんですが、今回のはあんまり自分の中に入って来ませんでした」といったような甘い発言をしたりもしていましたが、何だかんだでこれまで1日1~2題が精いっぱいだった評論問題を今日は3題連続で解き、明日も残り3題全てを解く予定と、本人にとっても悔いの残らないような怒涛の勢いで追い込みをかけています。

難関大向けの英語長文読解の参考書も今日で2周目を終わらせたということですが、いま取り組んでいる現代文の題材もこの英語長文の本も、非常にレベルの高いものを使用しています。
これを1周終わらせることだけでも大変なのに、2周3周と短い時間でこなしていけるほどの知的スタミナが今の彼についているのは、間違いなく彼が漢字や英単語・熟語といった基礎知識をおろそかにせずこれまで頑張って膨大な量を丁寧に身につけてきたからだと思います。

7日の本番に向け、あと数日の間でもできる全てのことをサポートしていきたいと思います!